NEWS 経営改善コラム・・・マーケティング、組織活性化、経営コンサルティング、健康経営、SDGs

業態開発とは・・・ 成功できる業態開発の進め方をわかりやすく解説

最近の大競争時代の中にあって、小売業や飲食業、サービス業が21世紀の生き残りを図るためには、消費者ニーズにマッチした新業態開発・業態開発によって経営を活性化していくことが不可欠になってきています。従来のままの業態では、今の生活者ニーズとギャップが発生し、ますます厳しい状況に陥ってしまいます。
この厳しい流通環境の中、新たな業態を開発して、新たな活路を見いだし、強い企業体制を整備していきましょう。

業態開発とは

業態開発とは
業態開発とは、主にビジネスや商業の分野で用いられる用語で、新しいビジネスモデルやサービス形態を開発・創出するプロセスのことをいいます。
これには、既存の市場や顧客ニーズの変化に対応し、新しい価値を提供するための戦略や取り組みが含まれます。
具体的には、以下のような活動が業態開発になります。

1.市場調査と分析
市場の動向や顧客のニーズを調査し、どのような新しいビジネスチャンスが存在するかを分析します。
2.アイデアの創出
新しい製品やサービスのアイデアを生成し、その実現可能性を検討します。
3.プロトタイプの開発
初期段階の製品やサービスのプロトタイプを作成し、テストや改良を行います。
4.ビジネスモデルの設計
新しい業態に適したビジネスモデルを設計し、収益化の方法を考えます。
5.パイロットテスト
限定された市場や顧客に対して新しい業態を試験導入し、フィードバックを収集します。
6.本格導入
パイロットテストの結果を基に、必要な調整を行い、新しい業態を本格的に導入します。
7.評価と改善
業態導入後のパフォーマンスを継続的に評価し、必要に応じて改善を行います。

業態開発は、企業が競争力を維持し、成長を続けるために非常に重要です。市場環境や技術の進歩に迅速に対応し、顧客に新しい価値を提供することが求められます。例えば、従来の小売業がオンライン販売に進出する、新しいサブスクリプションサービスを提供する、または新たな顧客セグメントに焦点を当てた製品を開発するなどの具体例があります。

業態開発の重要性

業態開発の重要性
業態開発の重要性は、企業が変化する市場環境や顧客のニーズに対応し、持続的な成長と競争力を維持するために不可欠である点にあります。業態開発の具体的な重要性は、下記のような内容です。

1. 市場競争力の維持と強化
市場は常に変化しており、新しい競合他社や技術の進歩が存在します。業態開発により、企業は最新の市場トレンドに適応し、他社との差別化を図ることができます。これにより、競争力を維持し、場合によっては市場リーダーシップを獲得することができます。

2. 顧客満足度の向上
顧客のニーズや期待は時間とともに変わります。業態開発を通じて、企業は顧客の新しいニーズや期待に応える製品やサービスを提供し、顧客満足度を向上させることができます。高い顧客満足度は、顧客のロイヤリティを高め、長期的なビジネス関係を構築する助けになります。

3. 新しい収益源の創出
業態開発は、新しいビジネスモデルやサービス形態の導入を通じて、企業にとって新しい収益源を創出する機会を提供します。これにより、既存のビジネスが成熟している場合や市場が飽和している場合でも、持続的な成長が可能になります。

4. リスク分散
多様な業態を開発することにより、企業は特定の市場や製品に依存するリスクを分散することができます。異なる業態を持つことで、ある事業分野が不調でも他の分野で収益を確保することができ、企業全体の安定性を高めることができます。

5. イノベーションの促進
業態開発は、企業内部でのイノベーションを促進する重要な要素です。新しいアイデアやアプローチを試みることで、企業文化にイノベーションを根付かせ、従業員の創造性や問題解決能力を高めることができます。

6. 市場シェアの拡大
業態開発により、新しい市場や顧客セグメントに進出することが可能になります。これにより、市場シェアを拡大し、企業の影響力を強化することができます。

7. 適応性の向上
変化が激しいビジネス環境において、業態開発は企業の適応性を高める手段です。新しい業態を開発し、迅速に導入する能力は、環境の変化に対する企業の柔軟性を示すものです。

業態開発は、企業が持続可能な成長を実現し、競争の激しい市場で成功するために不可欠な戦略です。顧客のニーズに応える新しい価値を提供し、市場の変化に迅速に対応する能力を持つことは、現代のビジネス環境において非常に重要です。

業態開発の進め方

業態開発の進め方
業態開発を効果的に進めるためには、下記のステップを踏むことが重要です。それぞれのステップには、綿密な計画と実行が求められます。

1. 市場調査と分析
市場調査
対象とする市場の規模、成長率、競合状況、トレンドを把握します。顧客のニーズや課題、購買行動の調査も含まれます。
SWOT分析
企業の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を分析し、新しい業態に向けた戦略を立てます。

2. アイデアの創出
ブレインストーミング
社内外のチームで新しいビジネスモデルやサービス形態のアイデアを出し合います。
顧客の声の収集
顧客からのフィードバックやアンケート調査を通じて、ニーズや期待を具体的に把握します。

3. コンセプトの検討と評価
ビジネスコンセプトの作成
収集したアイデアを元に、具体的なビジネスコンセプトを設計します。
フィージビリティスタディ
コンセプトの実現可能性を評価し、市場投入の際のリスクと機会を分析します。

4. プロトタイプの開発
試作品の作成
初期段階の製品やサービスのプロトタイプを開発します。
ユーザーテスト
試作品を限定的なユーザーに提供し、フィードバックを収集します。

5. ビジネスモデルの設計
収益モデルの構築
どのように収益を上げるかを具体的に設計します。価格設定、販売チャネル、マーケティング戦略を含みます。
コスト分析
業態開発にかかるコストを詳細に分析し、利益率を見積もります。

6. パイロットテストの実施
テストマーケティング
限定された市場や地域で新しい業態を試験導入し、実際の市場反応を確認します。
パフォーマンス評価
テスト結果を基に、業態のパフォーマンスを評価し、必要な改良点を特定します。

7. 本格導入
スケーリング
パイロットテストで得られた知見を基に、業態を本格的に市場へ展開します。
オペレーションの整備
業態運営に必要なプロセス、システム、人材を整備し、効率的な運営体制を構築します。

8. 評価と改善
パフォーマンスモニタリング
業態導入後のパフォーマンスを継続的に監視し、重要なKPI(Key Performance Indicators)を追跡します。
フィードバックループ
顧客や従業員からのフィードバックを定期的に収集し、業態の改善に役立てます。
継続的改善
新しい情報や市場変化に応じて、業態を適宜改善し、常に最適化を図ります。

業態開発は、市場調査から始まり、アイデアの創出、コンセプトの評価、プロトタイプ開発、パイロットテスト、本格導入、評価と改善という一連のステップを経て進められます。これらのプロセスを通じて、企業は新しいビジネスモデルやサービス形態を効果的に開発し、成功へと導くことができます。

業態開発に向けたコンサルティングコンテンツ【企画段階】

業態開発に向けたコンサルティングコンテンツ【企画段階】

マーケティングリサーチ・調査・分析

業態開発の構想策定、または企画設計を行うためには、マーケットの動向や反応などを予めつかんでおく必要があります。マクロ的な視点からミクロ的な視点へと落とし込み、新たなビジネスチャンスが見えてきます。

業態開発・企画設計

マーケットの動向や業界動向を正確につかんだ上で、新業態の基本構想・企画の構築をします。マーケティング的な視点でターゲットを選定し、マーチャンダイジング(サービスメニュー)やチャネル戦略、プロモーション戦略などを含む全体構想を構築します。

ビジネスモデル策定

新業態企画から、具体的な実施計画へ落とし込みを行うためのモデルを構築します。新業態をマーチャンダイジング、チャネル、プロモーションなどの機能別の役割分担を明確にします。

業態調査・分析

同業態の存在有無や存在する場合は、その業態や企業特性について調査を行い、強みと弱みをつかんでおきます。その上で、ベンチマーキングも重要ですし、差別化するための自社の強みを明確にしていくことが重要になります。

テストマーケティング分析

新業態企画・構想策定が完了すると、実際に市場に受入らけれるか、どの程度の反応が得られるかというテストマーケティングが必要になります。具体的な手段は、色々な方法がありますが、新業態にふさわしい手段で実施し、具体的なプランへ落とし込むための検証を行います。

事業計画策定

ビジネスモデルを各機能別の実施計画へ落とし込みます。事業計画は、マーチャンダイジング計画、チャネル計画、プロモーション計画などから構成され、企業内での具体的な活動レベルへの落とし込みを行います。

業態開発に向けたコンサルティングコンテンツ【開発段階】

業態開発に向けたコンサルティングコンテンツ【開発段階】

トータルデザイン制作

業態開発を行う際には、ブランド構築が重要になります。ブラントデザイン(ロゴなど)やショップデザイン、アイテムデザインなどハード面のブランドイメージを構築するためのトータルデザインを行います。

オペレーション体制整備

業態開発を行うと、標準化されたオペレーションも重要になります。これまでのやり方ではなく、新業態としての効率的なオ革新的なペレーション体制を整備していきます。

各種マニュアル制作

オペレーション体制が整うと、標準的に業務ができるよう各種マニュアルを整備します。このマニュアルの内容が新業態のノウハウ集ともなり、新業態の運営バイブルとなる重要な機能になります。

商品デザイン・パッケージデザイン

業態開発の際のブランドイメージ構築で重要になるのが、商品デザインとパッケージデザインです。ブランドイメージをうまく訴求できるデザインを構築します。単なる「おしゃれな」だけではなく業態表現機能を発揮することが重要です。

販売キット制作

オペレーション体制が確立されると、販売のための販売ツールや販売支援ツールを準備します。チャネル開拓や販売促進のために人的販売活動にプラスアルファとなる支援ツールも重要な要素になります。

各種研修・人材育成

新業態を開発して運営するのは「ヒト」です。オペレーションやマニュアルが整備されても、それを運用する「ヒト」が内容をしっかりと理解しておく必要があれ、運営していくためのスキルもしっかりとし身につけておきます。

業態開発成功事例のご紹介

業態開発成功事例のご案内
【クライアント企業プロフィール】
●事業内容…食料品スーパー小売業 など
●資本金…9,800万円
●従業員数…社員約400名、アルバイト・パート約2,000名
●店舗数…約50店舗

【当社の取り組み】
■相談内容
食料品スーパーを店舗展開してきたが、これまでは、郊外の駅前やロードサイト立地を中心とした店舗展開を進める中、都心部立地の駅前商業施設内に、約30坪の店舗面積で出店が決まりました。
しかし、都心部の商業施設内で、さらに30坪という小さな面積の開発のノウハウがないため、都心部の商業施設立地に合わせた新たな業態開発をどのようにすればよいかという相談を受けました。

■当社の取組
都心部駅内立地の同規模面積店舗のベンチマーキング(観察調査等)を実施

●調査項目
・店舗レイアウト
・部門別アイテム数+プライス
・商品アイテムの展開フェイス数、おすすめ等POP貼付アイテム
・主力商品詳細情報(量目、プライス、100g単価、カロリー等)
・店内での販促・提案活動
・その他(営業時間、レジ台数、サービス機能)など

●ベンチマーキングから分かったこと
・来店客層(時間帯別の特徴など含め)
・MD(品揃え)の各部門ごとの品揃えアイテム数の構成バランス(どの部門に重点を置いているか)
・各部門ごとの品揃えポイントとプライスゾーン
・店舗のブランディングにつながっているポイント など

●ベンチマーキングからの業態開発提案
・自社の強みを活かした店舗コンセプトを構築
・戦略ターゲット(ニーズ、ライフシーン・スタイル、志向性等)の設定
・自社の強みを活かした部門の組み合わせ
・各部門のMD(品揃え・プライスゾーン・量目等)の計画を構築
・ブランディングを進めるためのMD以外の重点ポイント(ギフト等)を提案

【結果】
オープン以降、30坪という小型店舗ではあるものの、当該企業の中でも売上高が上位に位置する規模を確保し優良店舗とすることができました。

その他の主な成功事例事業

・コスメティック事業
・オートセールス事業
・量り売り菓子事業
・オフィスサービス事業
・自動車タイヤ販売事業
・ベーカリーコンビニ業態
・組織販売事業 通信販売事業 など

業態開発はキャリア豊富な私たちが支援させていただきます!

キャリア豊富なコンサルタント紹介
私たちは、これまで各種経営コンサルティングを通じて、さまざまなキャリアを蓄積しています。
当社コンサルタントのご紹介

■中坊 崇嗣(ナカボウ タカシ)
特徴:伴走型コンサル
私たちが他のコンサルティング会社と違うところは、(頭で考えて)プロジェクトプランや改善プランを設計して、その後はお任せではなく、私たちも実行段階まで踏み込んで、(身体も動かして)クライアントと一緒に新規事業の立ち上げや経営改善、組織活性、人材育成を推進することです。クライアントの目指す目標や抱える問題に共感・共有して、一緒に悩み、考え、実行、検証を進めブラッシュアップを図ります。私たちは、クライアントのパートナーとして一緒に歩み、そして一緒に成長して、生産性の向上や経営改善など、クライアントが実現を目指す目標を必ず達成しています。

■石川 聖子(イシカワ セイコ)
特徴:ヒトの面”と“仕組みの面”から組織強化コンサル
激しい環境変化に対応するために、各種研修・教育をはじめ、人事評価制度構築・運営支援や等級制度構築、福利厚生施策充実支援など、人材育成・人材開発ソリューションや各種制度設計から運営支援など、“ヒトの面”と“仕組みの面”から組織活性化を支援しています。「ポストコロナ」のニューノーマル時代の組織活性化支援も、ソフト面(仕組みと運用面)とハード面(仕組み系と環境整備の面)の両面からの支援で成果につなげています。

■籠谷 千恵美(カゴタニ チエミ)
特徴:現場力コンサル
メーカー・卸企業を中心に販売店政策、業態開発チェーン展開、組織革新・営業革新の企画・開発を始め、リティルサポート活動を推進。 また、その開発現場での経験をもとに、店頭市場の活性化における接客サービスのほか、陳列・ディスプレイおよびPOP、ラッピングなどの「見せて売る」技術研修を、商工会議所を中心に展開する。 また各企業において、人材育成のための新入社員研修をはじめとした接遇、および電話などのマナーアップ・スキルアップ研修を開催。

■鳥居 郁夫
特徴:実践コンサル
私は、これまで商業コンサルティングを推進してきました。近年は、メーカーの製品開発と市場導入に向けたメーカー支援も推進中。
キャリア30年以上のコンサルノウハウで伴走支援します!

業態開発のことは、まずはご相談から!

ESG経営について、このようなお悩みはありませんか?

・業態開発ってどういうことなの?
・業態開発は必要だけれどもどうやって進めればよいかわからない
・業態開発について、社員の理解度が低い
・業態開発の成功事例を知りたい
など


その他、お悩みがあれば、何でもお気軽にご相談ください。
キャリア豊富な当社コンサルタントがご相談を受けさせていただきます。

経営改善コラム・・・マーケティング、組織活性化、経営コンサルティング、健康経営、SDGs一覧に戻る

小手先だけのコンサルでは結果は伴いません。まずはお問い合わせから

SDGsのことならNMR流通総研へ!

06-6305-6110