マーケティングコンサルティング
大阪ミナミ主要商店街振興組合様|インバウンド激増期における来街者構造・行動分析調査事例
コロナ禍の収束以降、急激な変貌を遂げる大阪ミナミの主要エリア。日々多くの人々が行き交う中で、「曜日」「時間帯」「エリア」によって、どのような属性の来街者が、何の目的で、どれほど消費しているのか――その実態を「勘」ではなく「確かなデータ」として可視化することは、持続可能な街づくりにおいて不可欠です。 本事例では、大阪ミナミを代表する主要商店街振興組合様よりご依頼いただき、NMR流通総研が総力を挙げて実施した「来街者構造・行動分析調査」の舞台裏をご紹介します。
短期間での緻密な目測カウント調査、そして高度な外国語対応スタッフを動員した多言語アンケートにより、経済圏別の消費行動や潜在ニーズを徹底解剖。今後の活性化施策への確かなエビデンスを導き出した、実践的なリサーチ&コンサルティング事例です。
大阪ミナミ主要商店街振興組合様|インバウンド激増期における来街者構造・行動分析調査事例 目測カウントと多言語アンケートの掛け合わせ、日本人・外国人のリアルな流動・回遊実態と潜在ニーズを可視化、今後の方向性を提案。
【クライアントプロフィール】
事業内容: 大阪ミナミエリアにおける商店街の維持管理、共同販促・イベントの企画運営、地域活性化事業の推進 組合員数: 約120名
【相談内容】
コロナ禍の収束以降、インバウンド(外国人観光客)が急激に増加する中で、商店街内の来街者構造(日本人と外国人の比率や属性)が大きく変化していました。
しかし、従来のデータや勘だけでは「曜日・時間帯・エリア(商店街の北側・南側)によって、具体的にどのような人が、何の目的で歩き、どれくらい消費しているのか」という詳細な実態まで把握できず、今後の街づくりの方向性や効果的な集客施策(多言語対応や施設整備など)を検討するための客観的なエビデンスを必要とされていました。
また、年度末までの短期間で実効性のある本格的なデータ収集を完了させたいという時間的な課題もありました。
SOLUTION 当社の取り組み
短期間での確実なデータ回収と、戦略立案に直結する高度なクロス分析を行うため、「目測カウント調査(流動量・属性測定)」と「直接対面聞き取りアンケート調査」の2段階のアプローチを設計・実施しました。
■動線まで捉える緻密な目測カウント調査
平日・休日の2日間、各日12時間(10:00〜22:00)にわたり、商店街の北端と南端の主要2拠点で実施。
通行客を「北行き・南行き」の動線別に仕分け、日本人は男女・年代別(6区分)、外国人は人種・エリア別(4区分)に1時間ごとに精密に測定しました。
■インバウンド特化要員を動員した多言語対面アンケート
平日の火曜日と休日の土曜日に実査を行い、日本人283サンプル、外国人305サンプルの計588サンプルを対面にて回収。
外国人観光客からの回収難度を考慮し、高度な外国語対応スタッフ(インバウンド対応要員)を独自に増員・配置した体制を構築しました。
マクロ経済学・地理的アプローチを掛け合わせた多角的なデータ分析
単なる単純集計にとどまらず、以下のような一歩踏み込んだ分析を実行しました。
エリア×時間の流動分析:
道頓堀側(北)となんば側(南)で、日本人・外国人の比率や時間帯別の推移がどう異なるかをビジュアル化。
経済圏別のグルーピング:
外国人回答者の居住国を「先進国」「新興市場・成長途上国」など4つの経済圏に分類定義。
観光行動プロセス分析:
日本からの距離(近距離・中距離・遠距離圏)と「滞在日数」「回遊先」「消費額」を掛け合わせた分析。
定性データの体系化:
来街頻度増減の理由(混雑影響や店舗変化など)や、街に求める機能(トイレ・ベンチの要望、Wi-Fi環境、多言語表記など)をカテゴリ・件数別に定量化。
RESULT 成果など
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・勘に頼らない「データに基づく街の現状」の可視化:
「なんば側(南)は日本人が7割以上を占めるが、道頓堀側(北)へ進むと外国人の比率が6割を超える」「夕方以降に東アジア系の流動量が急増する」といった、エリア・時間帯ごとの明確な構造の違いが数値として実証されました。
・ターゲット別の具体的な消費・回遊行動の特定:
日本人・外国人それぞれの「1回の利用金額」「1ヶ月の利用金額」「利用店舗数」のリアルな経済規模に加え、「地元にしかない食品」や「薬・化粧品」など経済圏ごとに探している店舗・体験の傾向が明らかになりました。
・今後の施策のプライオリティ(優先順位)の明確化:
来街者が不満に感じている点や、街に本当に欲している施設(「トイレ・休憩所の増設・清潔化」が最多、次いで「店舗の多様化」「Wi-Fi整備」など)が具体的な件数とともに浮き彫りになり、商店街振興組合様が今後予算を投じるべき活性化施策や設備投資への確かな意思決定・合意形成のエビデンスをご提供することができました。 - 商店街来街者調査のご案内はこちらもご覧ください。