活躍する若手診断士
[理論と感性を掛け合わせて]
中小企業診断士の資格取得を目指して勉強をしていたいた頃,このページで診断士
として活躍されている先輩方の様子を拝読し,「私も早くこのような仕事がしたい・・・」
と思っていたものでした。
そして現在,受験生時代からお世話になっている診断総研の次田且弘先生による
ご縁で,総合コンサルタント会社である(株)NMR流通総研に転職し,コンサルティング
本部に所属しています。
コンサルタントとしての最初の仕事は,GMSの出店やリニューアルに伴うマーケティング
リサーチで,全国を走り回る毎日からはじまりました。リサーチの当日には開店前から夜
9時頃まで,30〜40人の調査員をやり繰りして気が抜けず,まさに体力勝負といった面
もあります。受験勉強をしていた頃に,診断士の仕事として経営診断等の診断業務を
想像でしていたので,戸惑いもありましたが,反面,多様な役割を果たせることにやりがい
も感じたものでした。
現在勤務しているような総合コンサル会社では小さな業務分野で収まっていられず,
構造変化の波に直面する現場に自らが立ち,激しく移り変わる市場の変化という動向を,
幅広い体系の中で捉えていくことが求められます。つまり,広い意味でのマーケティング
という世界に身をおいて,そこのところから幅の広い変革のお手伝いを行うことが私の
現在の仕事です。一方で,最近では当社代表の中坊久継とともに,各種セミナーや創業塾
などの講師が業務の1つの柱となっています。創業塾では,受講生の熱心さがヒシヒシと
伝わり,逆に刺激を受けることもよくあります。
先日,受講生の女性から1通の手紙をもらいました。そこには,「創業塾で先生に出会え
て自分の考え方を変えることができました。創業に向けてがんばります」といった内容が
書かれており,このことは私にとって,とてもうれしい出来事でした。彼女はカリキュラムの
初めの頃,ただ座っているだけで創業に向けての事業計画が全く作れず,こちらから何度
となく声をかけてやっと計画書ができあがったという経緯がありました。まさにコンサルタント
という仕事のやりがいは,こういうところにあると実感したひとときでした。
最後に,今後の課題としては,女性の視点で提言していけるコンサルタントを目指してい
きたいと考えています。
たとえば,ショッピングセンター等の商業施設では,女性が買物客の70%以上を占め,
買物の実権は女性が握っているといっても過言ではありません。しかし,そのショッピング
センターの主たる部分を検討するメンバーには,まだまだ男性が多いのが現状です。商業
施設だけでなく,メーカーにおいても同じような状況といえます。そんななか,女性の視点
を生かして提言ができるコンサルタントになることを目指しています。
ただ,女性といえども感性だけを前面に押し出して提言しても誰も聞く耳を持ってくれま
せんので,中小企業診断士としての理論の部分と,女性としての感性の部分を掛け合わ
せて提言できることを目指したいと思います。そして,「この仕事をしていてよかった〜!」
を感じる場面を,どんどん増やしていきたいと思います。
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